L__,R__

映像

2022

Real Size: 1280×368px
Virtual Size: 94.2mm×94.2mm × 202.9mm

2017年末から制作を続けている写真作品群”False”シリーズを基に制作された映像作品。
“L__,R__”は、光の状態や乱反射の結果としての現象を、カプセルやある種のフィルムのようなメディアとしてのレンズに記録する作品である。

カメラ用レンズの中では、凹凸さまざまなガラスが存在し、それぞれが正確に機能することに よってセンサーやフィルムといった感光体で結象するように配置されている。しかし、それぞれのレンズの表面では、センサーまで届かなかった光が反射され、その光は他のレンズでも反射し、合わせ鏡のように乱反射を繰り返す。
2022/4/17 18:35~20:10に、渋谷駅前の明治通りや国道246号線の上の歩道橋から観測した都市光によってレンズの内部で生成された現象を断続的に撮影している。その日時その場所で人の営みによる光をカプセルやある種のフィルムのようなメディアとしてレンズに記録する。この作品でメディアとして使用されているレンズでは 24 枚使用されていて、それぞれの表面で反射した光を撮影していることから24トラックで現象を同時に記録しているといえる。

タイトルである “L__, R__” は、Layer, Lens, Light, Refrection, Ray など、さまざまな語が当てはまる。
『おはよう、メ芸』(多摩美術大学,2022)への出展作品。多摩美術大学八王子キャンパス情報デザイン棟1Fに設置されているメディアスクリーンに合わせて制作した。